by gones~ロジャー・フェデラーの言葉

"by gones" = 「前向きに!」 テニスプレーヤー、ロジャー・フェデラー語録。完全なるファン目線です。

このエントリーをはてなブックマークに追加

Holding Serve with Roger Federer ~2017.4.29 Tennis Channel インタビュー その3

今日は、勝利の瞬間についてです。どんなことを考えているのか、とても興味深い内容でした。

抜粋部分は3:45から5:40頃まで。

 You exhibit such joy when you win and I just wonder if you know how you are going to react to match point, because sometimes you crumble to the ground or sometimes you are like jump up in the air like a little kid. Both reactions are fine, I'm just wondering at that moment when something magnificent has happened to your life,
勝利の瞬間、あなたは喜びをいっぱい表現するけれど、マッチポイントが来てどうするか、というのを決めているのかしら。あなたは地面に崩れ落ちるときもあれば、子供みたいにジャンプするときもあるでしょう?どちらもいいけど、その瞬間、あなたの人生にとてつもないことが起こった瞬間に・・・
 
What goes through the head?
何が頭をよぎるかってこと?
 
Yes, how do you decide how to show it?
ええ。喜びをどう表現するか、どうやって決めるの?
 
I think sometimes you visualize it almost, like it could be the day before, sometimes it could be the day of the match, sometimes it could be the game before, or the match point before and sometimes you don't think of it you just hope you get over the finish line. and then often I think it depends on how match point was played, because of course if you have a long rally, and finish up with a on the run forehand winner, you can't just drop to the ground so if it happens after a serve and you see the serve you know like the return sailing out and you have time to like "Okay..." and then you like "Oh my god I could feel so good like I am so exhausted, so relieved, SO happy all at once that sometimes when you drop to the ground. then it depends also what tension you felt, so let's say you pick the 2009 match with Roddick at Wimbledon where I'm jumping up and down like jumping jack* you know, You realize I was so tense and I was so hoping to win that break point that I'm like when it was over like Oh my god like Ping-pong Ping-pong you know you are jumping up and down so the good thing is that I can't always control it, but I'm happy I can share my emotion with the people, and the people are actually really generally happy to see me that I celebrating to see that I care of the result I achieved.
その瞬間のビジョンを思い浮かべているときもある。試合の前日、当日試合前、最後のゲーム前、マッチポイントの前だったりにね。あるいは何も考えてなくて、とにかく試合終了までいきたい、と思っているときもある。それに、マッチポイントがどういうポイントだったかにもよるよね、例えば長いラリーをして、走りながらフォアハンドのウィナーを決めたあとに、いきなり倒れこむことはできないし、あるいはサーブを打って、リターンがアウトになりそうな軌道を目で追いながら、「よし、これは…」となれば、「うわあ、めちゃくちゃうれしい~疲れた~ほっとした~」って、喜びが一気にやってきて、地面に崩れ落ちるときもある。あとは、緊張感がどの程度だったかにもよるよね、例えば2009年のウィンブルドンロディックとの決勝のときは、僕はジャンピング・ジャックみたいに飛び跳ねてた。僕は気が張っていて、あのブレークポイントがどうしても欲しくて、それでやっと終わったときには、「うわ~~」って、もうぴょんぴょんぴょんぴょん、跳ねまくったよ。だから、いつもその瞬間どう反応するかをコントロールできるわけじゃないけど、観客と感情をわかちあえるのはいいことだ。みんな、僕が喜んでいるのを見て、今成し遂げたことが僕にとって大事なことだったんだな、とわかると、だいたいはとても喜んでくれるよ。
 
to see that it means so much...
あなたにとってとても大きなことだとわかるからね。
 
Yeah, it does mean a lot.
とても大きなことだよ。
 
 *jumping jackはこんな感じですね、笑
 

 

2009年ウィンブルドン決勝は大変なものでした。(私はこの頃はまだファンじゃなくてリアルタイムで拝めていないのですが…)フルセット、77ゲーム、試合時間4時間17分、スコアは5–7, 7–6(8–6), 7–6(7–5), 3–6, 16–14(どっちから見て、はもうわかるね笑)。2セット目のタイブレーク、アンディ(ロディック)のたったひとつのボレーミスからセットカウントを戻されて…あれさえなければ違ったのでは?などなど。アンディはこれがグランドスラム決勝に進出した最後の試合となりました。切ない。

のちに、引退後のインタビューでアンディは、こんなにロジャーに負けているのに(対戦成績は3勝21敗)悔しいかな嫌いになれないと。このときの試合後のロッカールームにて、ロジャーはとてつもない喜びを感じていたに違いない中、当然打ちひしがれているアンディもそこにいた。そこでチームとバカ騒ぎして喜ぶことを控えた、そういうロジャーの人柄があって、どうしても嫌いになれない、と語っています。テニス界でアンディと言えば今はマレーですけども、同世代のロディックともいまだにいい関係が続いていて、最近もロディックのチャリティーイベントに足を運んだりしています。

 さて、今回紹介したインタビュー部分、おもしろくないですか?(何)勝った瞬間のロジャーの様子とともに、話している内容が目に浮かぶというか。ここまで落ち着いて長いインタビューでないと無理かもしれませんが、日本のスポーツ選手へのインタビューではまず見ないなと思います。(適当、おい)1の質問に10答えるロジャたんですけども、擬音なども交えて楽しく語ってくれるのでこちらも思わず笑顔になります。

写真は、2009ウィンブルドン決勝、勝った瞬間、ぴょんぴょんしているところです(笑)

 Embed from Getty Images