by gones~ロジャー・フェデラーの言葉

"by gones" = 「前向きに!」 テニスプレーヤー、ロジャー・フェデラー語録。完全なるファン目線です。

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Laver Cup 2022 London Part3 - Roger's return and the last tournament

さて、1日目ナイト。ついに来てしまいましたこの瞬間が。

1日目まではインスタに写真も上げてます。

https://www.instagram.com/nak_79_88/

告知も引き続き置いておきますね。日本語の場合は明日(11/4)まででお願いしたいです。

ロジャが11/19のユニクロのイベントで来日します。そこで日本のファンのメッセージをメッセージブックにして届けたいと思います。下記ご参照の上、ファンの皆さま是非ご参加ください!!

<<募集内容>>
・ポジティブなメッセージ
・英語、日本語でもOKです。(私でよければ訳します)
・文字数:A4の1/10くらいで。
・添えたい写真があればひとり1枚まで。自分の写真でも、旅先の写真でも、お気に入りのロジャの写真でもOK。写真は製本の時に、バランスをとるための素材として、必要に応じての使用とさせてください。
・ロジャーが手にしたときに、出来るだけ読みやすい、見て楽しい作りにしたいと思います。
・締め切り:日本語 11/4(金)/ 英語 11/9(水)
・宛先:rforever882022@gmail.com までお願いします。

さて。ふう。

まずは、ナダさん、本当に来てくれてありがとうございます、というところ。体の状態も万全でなく、初めてのお子さんが今にも産まれるという、奥さまも大変な時に、このために駆けつけてくれました。引退を正式発表する10日くらい前にナダさんには電話をし、もし可能なら最後にダブルスを一緒にプレーしてくれたら嬉しいと伝え、それに応えてくれた形です。ただ、その電話のときには、というか多分大会直前まで、ロジャ本人もプレーできるかどうかわからなかったという体の状態。2人の努力と気持ちが合わさって奇跡的に実現した最後のプレーだったと思います。そのことをあらわすように1日目で2人とも大会をリタイアし、ナダさんはすぐに帰国しました。2人ともギリギリの状況でメモリアルマッチを実現させてくれたんだなと。(涙)

試合中はベンチもなごやか。この瞬間を会場全体が楽しんで目に焼き付けようとしているような、讃えるような雰囲気。

よく笑ってましたよ、二人。

待ってる時のフォーム、というか姿もきれいだなと思ってるんですけど、、、

ラケットのガットを手で押さえたり、ヘッドバンドを直すようなしぐさ、ダブルスパートナーにサーブをどうするか相談するときの口に手を当てるやり方とか、もちろんサーブのフォーム、ボールのつき方、「ロジャ」のやり方、動きがあるでしょ。(ファンの人はわかってくれるはず、テレビで遠目でもどっちがロジャかわかるじゃないですか、ね)初めて生観戦したとき、テレビで見るのと同じだ、実在してるって思って見てたんですけど、そういうの全部、最後だなって思って何とも言えない胸いっぱいの気持ちで見てました。
きっとこれからもエキシビやってくれるから(早速日本に来てくれるし)最後ではないんだけども。

試合は負けてしまいました。競ってはいたけど、もう(2人とも)満身創痍だし、シングルスの締まった試合とはもちろん違いました。マッチポイントでロジャサーブの場面があって、あそこで決まっていたら最高だったんだけども、ね。それがテニス。でもステキプレー、ああ、ロジャだ、というプレーはちりばめられてました。ネットの網目通しちゃったりね (笑) 試合中はちゃんと見ようと思って、あまり写真撮ってないんです。

試合後のインタビューはクーリエさんで、すごくよかったなと思います。全豪のオンコートインタビューとかをやってるクーリエさん(グランドスラム優勝4回、サンプラスアガシと同じ時代にアメリカ黄金世代として活躍した元選手です)ロジャとは数々楽しいやりとりあるのですが、信頼関係感じられました。わかってたけど、もちろん泣き出すロジャ。このインタビューは後日ちゃんと訳そうかなと思っています。悲しいお別れじゃなくて、celebrationだから、ということを強調してました。そして、家族へ感謝をするくだりで号泣。会場全体涙。

インタビューの後、歌のパフォーマンスがあったのですが、それを泣きながら聞いてる場面です。

ロジャはわかってたんだけど、ナダさんが嗚咽するほど泣いてて、私はびっくりしました。例えば、ロジャやマレさんなんかはコート上(というか勝った瞬間や試合後のセレモニーの時)でも泣く場面を見てきているけど、ナダさんはそこまで見せない印象があり、しかも人のことなのに(ておい)無理して駆けつけてくれた意味というか、ロジャとの距離の近さ、思い入れを改めて強く感じました。

全体を通して思ったのは本当にロジャらしい引退の迎え方だったなと。すごくひとりが苦手で、人に囲まれていたい、家族と離れたくない人なんですけど、(奥さんに、え?ひとりで出かけるの?どうして?とかまじめに聞いちゃう人ですからね、笑笑)テニス選手の引退って、この大会で辞めると決めたら、どこまで勝ち進めるか、負けたらそこで終わり、なのである意味とても切ないと思うんですよね。こんなに仲間に囲まれて、一緒に泣いてくれるライバルがいて、家族もみんな来ていて、1日目が終わっても大会があと2日続いてベンチで仲間を応援できて、さびしくないようなシチュエーションにした。

自分で思っている以上に、テニス界に新しいことを提示しちゃってる人だと思うんです。いい悪いは別として。個人競技で他の選手はみんな対戦相手、いわば敵だから話もろくにしない、というロッカールームの雰囲気を、みんなに声をかけてリラックスして過ごすことでがらりと変えた、41歳まで長くプレーすることを体現して見せた、子どもが4人もいても、ツアーに帯同させながら世界中を回った、もちろん、スター選手でお金もスタッフも豊富だからできることも多々あるんですけどね。そして全部そうすべきとか、新しい風を、とか意識してやっているのではなく、自分がそうしたいと思ってやってみたら、あとの世代もなるほどそれでもいいのか、そんなやり方もあるのか、となる。

このLaver Cupもまさにそうで、最初は色々言われましたよ。スケジュールが厳しいから怪我するって言ってるのにまた大会増やして、しかも公式戦じゃないエキシビみたいなやつを増やしてどうすんだとか、、、(ね)rivals become teammatesが大きなコンセプトのひとつなんですけど、普段ひとりで戦っている選手がチーム戦で生き生きして、試合もエキシビどころではない真剣勝負、大会も事前の撮影やパーティーもゴージャスで特別感があり、レジェンドや先輩と一緒に密に過ごすことで得るものが多い後輩たち、、、たまたま引退がこのタイミングになったことはラッキーだったと思うのですが、自分でこの大会を作って、今回5回目ですっかり定着したところで、BIG4が揃った。ロンドン開催でマレさんは地元のヒーローだし、アメリカやオーストラリアだったらジョコはワクチンの問題で来れなかっただろうし、ナダさんもヨーロッパ開催の年だったから近いからなんとか来れたし、(コロナで1年延期になってなかったら今年はワールド(ヨーロッパ以外)の開催の番だったはずなので)奇跡的にこのシチュエーションが生まれた。でもやっぱりロジャだからだな、だと思いました。(はいすいません)そしてまたこの仲間に囲まれた引退の迎え方、新しいものを提示してしまった。選手としてじゃなくてもLaver cupには今後もかかわると思いますし、ファンの前に姿を見せる機会のひとつになるはずです。そういうことも全部ひっくるめてこのプラットフォームを作っておいたのが大正解だと思います。いやほんとにロジャ、だなあと。

語りが多めでしたね。最後まで読んでくださってありがとうございました。写真はインスタへどうぞ。